WINEP

-植物鉄栄養研究会-


NPO法人
19生都営法特第463号
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御所の紫宸殿の「右近の橘」のクロロシスは回復したらしい

Date: 2017-05-25 (Thu)

この4月に京都に行ったのだが残念ながら御所を訪問できなかった。なので昨年専門的観点から気になっていた御所の紫宸殿の右近の橘の鉄欠乏クロロシスと思われる症状が回復しているかどうか、確認できていなかった。
 
ところが先日体調を崩したので何気なく自宅でテレビを見ていると
  
「京都御所」
至高の美の守り人
 
という番組で、紫宸殿の「左近の桜」が紹介されていた。しかしなぜか「右近の橘(たちばな)」が全然紹介されなかった。両者は同等の立場から京都御所の歴史を見てきたはずであるのだが。このときの映像から見るに、左近の桜が満開に咲いている映像の画面のわずか片隅の遠景に右近の橘が写っていたのだが、非常に葉が貧弱な枝のように見えた。 

次に5月ごろの桜花が散った後の青々とした左近の葉桜を遠景に、右近の橘が左側の近い斜めの角度から紫宸殿が映っていた。この時の近影の橘は、以下の写真に見るように色がかなり鮮やかである。新芽の緑が明らかに回復してきている。即効性の鉄材を葉面散布で施用していると思われる。
 
思うに、番組では右近の橘も語りたかったのだが、左近の桜と比べてあまりにも貧弱な姿であったので、話の中に入れ込むことをNHKが遠慮したのではないかと推察した。
    
現在京都御所はこれまでは時期を限っていた開放日を、曜日を限って一年中国民に開放する方針に転換したようである。だから、どなたか、京都在住で草花にご興味のある方は「御所の橘の鉄欠乏クロロシスの回復の様子」を定期的に写真に撮って、WINEPに添付でお送りいただけませんでしょうか?
        
(森敏)
この件では昨年このホームページで疑問点を以下に紹介している。
  
 http://www.winep.jp/news/188.html

photo
画面中央部の右近の橘は昨年と比べてかなり緑が回復してきている(NHK画像のパクリ)